伝説の日本刀:へし切長谷部

伝説の日本刀:へし切長谷部 へし切長谷部は南北朝時代に作られた刀とされており、日本国内において国宝の指定を受けている名刀です。
長さは64.8センチ、反りは0.9センチと小ぶりな刀であるものの、皆焼刃という製法によって作られた刃紋は並び立つものの無いほどに美しく、見るものを圧倒します。
現在は福岡市博物館の所蔵であり、元々は織田信長が所有していた剣と伝えられています。
伝承として最も有名なのは織田信長が自身に対して反抗した茶坊主を切り捨てたというものであり、この時には茶坊主が棚の中へ隠れたために刀を振り下ろすことができなくなってしまいました。
しかし織田信長がこの日本刀を棚の中に差し入れて茶坊主に当てて力を加えたところ、振り下ろしてもいないのに茶坊主の体は切れてそのまま絶命したと伝えられています。
この刃を押しつけて切る切り方が「へし切り」と呼ばれる切り方ですから、この伝承によってへし切長谷部という日本刀が生まれたのです。
後に記された黒田家御重宝故実という書物にはこうした事実が記載されていないことを見ると事実は異なっていた可能性もありますが、こうした伝承が付けられるほどに切れ味に優れた名刀であるということは間違いの無いことでしょう。

伝説の日本刀:七支刀

伝説の日本刀:七支刀 七支刀は石上神宮に奉納されている鉄で作られた剣です。
全長は74.8センチ、形状は極めて特徴的で、まっすぐに伸びた刀身から枝分かれするように左右に三つずつの枝刃が伸びています。
作られたのがいつなのかすらはっきりとしていない謎に包まれた剣ではありますが刀身に刻まれた文字を解読したところ泰和という文字が確認されており、これが東晋の年号である「太和」の仮借であるとすれば西暦369年ごろに作られたものではないかと推定することが可能です。
刀身にはこの他にも数多くの文字が刻みこまれており、現在に至るまで銘文の解読が試みられ続けているものの完全な解読はいまだなっておらず、何のために作られた剣なのかも議論の最中です。
ただ現状までの解読を見る限り百済王が倭王に贈ったものであるという推定が最も信憑性のある説となっていますから、古代のころに外交的な理由によって贈呈された剣ではないかと推察されています。
また日本書紀には七枝刀という剣が登場しており、これが4世紀ごろに百済から倭に贈られた剣とされているために同一のものではないかという研究も行われています。
一般的な日本刀、平安時代以降に作られた反りのある片刃の刀剣からすると全く異なったものですが、日本で作られた剣という形で分類するのであれば日本刀の一種と言えるでしょう。

文化財の工芸品の大半を占める国宝に指定されている日本刀

文化財は、人間の文化により残された有形および無形の中でも文化的価値が高く広く認められたものの総称です。一般的に文化財には建造物や彫刻、工芸品や古文書などの種類があるのですが工芸品の大半を占めるのが日本刀といわれています。
ちなみに、日本刀の数を説明するときの単位は1本や2本などではなく、1振りや2振りのように表現します。これは豆知識として覚えておくと便利です。
名物と称されるものには固有の名称(号)を持つ太刀が14振りあるのですが、これは国宝の刀剣と称されるもので三日月(号)と宗近(銘)などが代表的です。
刀剣を作る人のことを刀工といいますが、これは地域や特徴などにより流派が存在している、この流派のことを刀派といいます。
なお、刀派には山城国来派や粟田口派、備前長船派や備前福岡一文字派などがあって、刀工においては安綱や宗光、肥前国忠吉や正宗などが著名とされます。
国宝となる日本刀は博物館などで見ることができるので、興味がある人など訪れては如何でしょうか。

日本刀の価値は制作年代によって大きく異なる

日本では室町時代から、独自の製法を持つ日本刀が普及をしていきました。これは現在では芸術品として捉えられており、多くの収集家によって取引をされているものです。
以前は武器というものでしたが、現代では簡単には所有を許されていないため、基本的には飾るものと考えて良いでしょう。
ここでは簡単に、日本刀の価値はどこできまるのかについて解説をしていきましょう。
一言に日本刀といっても、さまざまなものが存在をしています。鑑定士が注目をするのは、制作年代です。
先述した室町時代のものであれば、作者が不明であっても1本2000万円以上の価値がつくものです。
それは制作年代が非常に古く、現存する本数が限られているからということになります。江戸時代以降になると、たくさんの日本刀が作られており。
あまり高値が付くものはありません。
ただし、全国で名を馳せていた鍛冶師によるものだと、1000万円以上となるため、これらは現在でも希少価値のあるものです。

匠の技が輝く!日本刀の歴史と驚きの鍛冶製法

日本刀は遥か昔古墳時代からあったとされます。その目的は打撃や刺すなど武器としての役割を果たしてました。初めは戦うための武器として使われていましたが王朝が発達するとともに技術が進化し、最終的に鋭い切れ味と強靭さを兼ね備えた今の刀の形となっていきました。
さて鍛冶製法ですが、簡単にまとめると材料である玉鋼を精製しその後柔らかさで玉鋼を分別します。硬い玉鋼を「かわがね」柔らかい玉鋼を「しんがね」と呼びます。
硬い方が刃の部分となり柔らかい方が芯となります。
刀身を形作るにあたって「造り込み」という、「かわがね」と「しんがね」を組み合わせる作業です。
これをよく一体化させることで強靭な刀へと変わってゆくのです。一体化させた材料は「素延べ」という作業を行い、棒状に打ち伸ばします。
その後日本刀の形へと打ち出す「火造り」を行うのです。これが刀身を作る一連の作業です。次に焼き入れを行います。
焼刃土という、特別な土を刀身に塗り乾燥させしっかりと加熱させます。加熱することで刀身がさらに強くなるのです。
温度が800度に達した時すぐに水に入れて一気に冷やします。冷やすことで玉鋼が伸縮し、刀身が峰に強く反ります。
この反り具合も日本刀としての美しさをの一つと言えます。刃が思い通りにできていたら軽くやすりをかけその後は刀を研ぐ専門の「研ぎ師」が刀を完成へと導きます。

日本刀の専門資格である刀剣評価鑑定士とは

刀剣評価鑑定士は、全国刀剣商業協同組合が認定している日本刀の専門資格です。日本刀の価値を正しく判断することができ、美術的な価値や価格の評価査定を行える知識と経験を十分に有する者に対して付与されます。
受験資格は、「組合加入期間が5年以上の組合員か賛助会員で、古物商許可証または美術品商許可証取得後5年以上の経験がある者」です。
出題内容は、「刀剣・刀装・刀装具・作刀・刀職・甲冑・武具・評価・鑑定の基礎知識」「銃砲刀剣類所持等取締法などの法令と通達」「古物営業法・特定商取引法・消費者契約法」などについてとなっています。
出題数は100問で、出題形式は二肢択一方式で行われます。試験時間は60分で、合格点は80点以上です。
検定試験の前には銃刀法や銃砲刀剣類登録証についての講習会も開催されており、受験対策用の問題集や参考書も発行されています。
また刀剣評価鑑定士は、文化庁・警察庁・都道府県教育委員会・公益財団法人日本刀文化振興協会などから賛同や助言、指導を得ているため、社会的地位が向上している資格であるといえます。

日本刀を売却するときに欠かせない銃砲刀剣類登録証とは?

日本刀を売却したいとき、専門店に持ち込むことで鑑定士が値段を付けてくれますが、このとき持参しなければならないものには何があるのがご存じでしょうか。
日本刀本体だけでなく、それに付随する付属品は必ず持ち込むようにしましょう。
買取を行っているお店は古物商許可を得て営業を行っていますが、古物商のルールの中には売却する品物が盗品や偽物などの防止をする目的で売主の本人確認が求められます。
そのため、お店に出向くときには必ず運転免許証や健康保険証など本人確認書類を提示できるよう準備しなければなりません。
売却したい日本刀に銃砲刀剣類登録証と呼ぶのがあるときには、これも持参することが大切です。
この登録証は人間に例えると戸籍のような役割を持つもので、登録証を持たない刀は銃刀法違反に値するので売ることはもちろん所有することもできません。
なお、銃砲刀剣類登録証は所有者変更手続きが必要になるものですから、日本刀が見つかったときなどはこの登録証の有無を確認した上で所有者変更手続きを行います。

日本刀は芸術品の要素と実用性が両立しているのが魅力

日本刀は芸術品と扱われることが多いのですが、その構造は非常に実用的なものであり、これは大きな魅力となっています。欧米の刀剣の中には様々な装飾が施されているものも多く、そのために実際に使用するには問題が生じると思われるものも少なくありません。持ったときのバランスが悪かったり、十分な性能を発揮できないなど、初めから美術的価値を追求して作られているものが多いのが特徴です。
日本刀は基本的な構造は武士がその目的のために使用する刀であり、その機能が存分に発揮できるようなものとなっているのがポイントです。その上で実用上支障のない部分に様々な装飾が施されていたり、また職人の名前が彫り込まれていると言ったことが評価のポイントとなっているため、基本的には実用性が高いことがその美しさの源となっていることが少なくありません。
日本刀の美しさはそのシンプルな造型と控えめに施された装飾にあり、実用性が最も重要視されていることが評価のポイントとなっています。

日本刀は時代によってその特徴が変わることがポイント

日本刀はそれぞれの時代によってその政治的な背景や環境を大きく反映しているのが特徴であり、これを知ることでその美しさや性質を存分に理解し楽しむことができます。
日本刀は戦国時代に武士が利用したものであると言う認識が強いものですが、実際に武器に使用したものは非常に実用的なものであり美術品の価値がほとんどないものとなっているのが実態です。様々な装飾が施されていたり、また貴重な材料等が使用されているものは実戦ではあまり利用されず、当時から美術品的な価値が非常に高いものとなっていました。
これらのものが制作された時期は比較的平和な安定した時期であることがわかっており、特に武士が貴族のように栄華を尽くした時期には、実際の武器ではなく芸術品を持つことが1つのステータスとなっていたものです。またその後の戦乱を経て世の中が安定した江戸中期には、同じように芸術品を求める大名なども数多く存在していたことから、その風潮が高まっていました。

日本刀のデザインには様々なものがあることに注意

日本刀は一般的にはどれも同じような形となっており、その違いや価値が見極めにくいと感じていることも少なくありません。しかし実際には様々なデザインが施されているものとなっており、その違いによっても価値が大きく変わるのでこの点に注意が必要です。
著名な日本刀は贋作と呼ばれる偽物が多いことでも知られており、これらは優秀な職人によって本物に非常に似ているものも多いことから、なかなか一般の人では見分けがつかないことも多いものです。実際には贋作と呼ばれるものであっても、これを作る職人が自分のプライドにかけて様々な細工を施すことが多く、これがデザインの違いとなって現れることも少なくありません。その中には本物とは全く異なる細工が施され、その高い芸術生徒美しさから本物に近い価値を持つものと認められているものも多いのが実態です。
日本刀はすべて手作りであるため2つと同じものが存在しないのが特徴であり、それぞれ細かな部分で異なっています。その違いを楽しむことも、非常に良い方法です。

日本刀は芸術品の扱いがされることに注意が必要

日本刀は日本の法律では他人に危害を加えることができる刀剣であるため、銃刀法の対象となっていると思われることが少なくありません。しかしそれ以上に芸術品の価値が高いことが多く、鑑賞目的で入手を考える人が多いことから、実際には法律上銃刀法の適用とはなっておらず、そのため自由に売買することができるようになっているのがポイントです。
日本刀はそのほとんどが美術品等と同じように世界に2つとないものとなっており、そのため慣習目的で入手したいと言う人が多くなっているのが実態です。これが銃刀法の適用対象となった場合、これを入手することが非常に困難となるほか場合によってはこれらが全て海外に流出してしまうといった恐れもあることから、その美術品を守るために特例措置がとられているものとなっています。
日本刀を購入したい場合、届け出が必要と考えていることが少なくありません。実際には芸術品と同じ扱いとなるため、自由に購入することができ観賞用に楽しむことができます。

日本刀は職人によってその価値が変わることに注意

日本刀は興味のない人にとってはどれも同じ形となっており、その価値の違いがどこから来るのかわからないと言うことも多いものです。実際にはそれぞれの制作過程や仕上がりの状況に細かな違いがあり、これは全て職人の力量が反映されたものとなっているため、これによって価値が大きく変わるものとなっています。
高額で取引される日本刀を制作する職人はその技術が非常に優れており、見た目に美しいだけでなくその性能も非常に高いことが古くから知られていることから、現代でも多くのマニアにとって垂涎の的となることが少なくありません。さらにこれらのものは一つ一つ丁寧に制作されていることから、世の中に出回っている数も非常に少なく、これがさらに価値を高める要因となっています。
日本刀の歩行はその美しさと細かな部分への気配りにあり、この点を理解することでこれらを存分に楽しむことができます。そのポイントを知ることによって、日本刀を存分に楽しむことができるのが特徴です。

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